2009年5月21日(木)「しんぶん赤旗」

自公民か日本共産党か対決軸はここにある

総選挙・都議選勝利へ

国民の利益、世界の大道に立つ党を

東京で演説会 志位委員長が訴え


 目前に迫る総選挙と東京都議選(七月三日告示、十二日投票)での必勝を期して、日本共産党の志位和夫委員長を迎えた演説会が二十日、東京都江東区の有明コロシアムで開かれました。すり鉢状の会場は最上段までいっぱいとなり、ロビーのスクリーン前にも人だかりができました。「首都・東京の革新と進歩の底力を発揮し、必ず勝利をつかみとろう」との志位氏の訴えに、参加者は大きな拍手で応えました。


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(写真)志位和夫委員長と総選挙・都議選予定候補が勢ぞろいし、訴える日本共産党演説会=20日、東京・有明コロシアム

 東京の衆院選予定候補、都議予定候補がずらりと壇上にならび、笠井亮衆院議員(比例候補)、吉田信夫(杉並区・現)、あぜ上三和子(江東区・新)の両都議予定候補が代表して決意を表明。満場の拍手と歓声に包まれました。映画「日本の青空」の監督・大澤豊さんが期待を語りました。

 「どちらの選挙もラストスパート」―こう切り出した志位氏は、総選挙と都議選を通じての本当の対決軸が、「自公民か、日本共産党か」にあることを力説。消費税増税を前提に選挙目当てのばらまきに走る麻生・自公政権や、西松マネーに汚染された小沢一郎前代表を擁護し続ける鳩山・民主党には、「政治の中身では違いがない」と強調しました。

 都政では、自公民三党がそろって石原都政の「オール与党」となっていること、民主党もこの四年間で石原知事が提出した議案の99・4%に賛成していることを示し、「都民いじめの立派な与党だ」と指摘。「国政でも都政でも間違った政治の流れに正面から対決して、国民の利益を守りぬいている政党は、日本共産党だけです」と訴え、大きな拍手に包まれました。

 その上で志位氏は、「日本共産党がめざすものは何か」について、日本経済をどう改革するか、どういう都政改革をめざすか、世界にどう働きかけるか―という三つの角度から語りました。

 第一は、「日本経済をどのように改革するか」という角度です。

 志位氏は、「首都のど真ん中に『派遣村』があらわれたのは日本だけだ」と、「ルールなき資本主義」の日本で、経済危機が特別に残酷な形であらわれていると指摘。暮らしと権利を守る「ルールある経済社会」をつくろうと呼びかけました。

 雇用、社会保障、税制の問題と話をすすめ、根っこには財界・大企業の横暴勝手があると解明。「国民の暮らしを本気で守ろうとすれば、『財界・大企業に正面からモノがいえる党』でなければなりません。そのためには企業・団体献金をきっぱり拒否することが絶対の条件です」と話しました。

 第二は、日本共産党が「どういう都政改革をめざすか」という角度です。

 志位氏は、石原都政と「オール与党」が、福祉、医療、教育という「自治体の本業」を投げ捨てて、「一メートル一億円以上」の道路づくりなど巨額の無駄づかいに熱中していることを告発。日本共産党を伸ばせば、「逆立ち都政を正し、都民の暮らし第一の都政への大きな道が開かれます」と述べ、そこには「四つの裏づけ」があることを解明しました。

 「四つの裏づけ」の一つは、財源の裏づけです。東京都の財政規模は十三兆円とスウェーデンなみ。志位氏は、日本共産党都議団がこの十四年間、毎年予算組み替え動議を出し、予算の5%程度を動かすだけで切実な都民要求を実現できると明らかにしてきたことを紹介しました。

 二つ目は、都政を動かした実績の裏づけです。中学三年生までの医療費助成のほか、保育でも認可保育所の定員増(六千五百人)を決めさせました。志位氏は六千五百人分の増設を前倒しにして、三年間で認可保育所を一万五千人分増やせとの党の提言を示し、「日本共産党を伸ばして実現しよう」と訴えました。

 三つ目は、草の根の運動との共同という裏づけ。四つ目は、政治姿勢の裏づけです。志位氏は、自公民都議の豪華海外視察(一人平均百八十九万円)を批判。「つねに草の根の運動と力を合わせ、都民の大事な税金は一円たりとも無駄には使わせない。この政治姿勢を貫く党を伸ばしてこそ、都政を都民の手にとりもどすことができる」と訴え、大きな拍手に包まれました。

 「日本共産党がめざすものは何か」―第三の角度は、「世界にどう働きかけるか」ということです。

 志位氏は、「アメリカにも変化が起こっている」と指摘。「核兵器のない世界」をよびかけたオバマ米大統領の発言や、志位氏があてた書簡とその返書にもふれると会場が拍手で沸き返ります。志位氏が「アメリカに前向きの変化を促した根本の力は、平和を願う諸国民のたたかいです」と話し、「いまこそ唯一の被爆国・日本で『核兵器廃絶をめざす国際交渉を開始せよ』の声を広げに広げよう」と呼びかけると、参加者は割れるような拍手と歓声で応えました。

 このときに、麻生・自公政権が、米国に「核抑止力」への依存の確認を迫っていることを「被爆国の政府として恥ずかしい限りです」と告発。米軍基地を強化し、自衛隊海外派兵をすすめる麻生政権を、アメリカの前向きの変化は目に入らず、悪いところにだけ追随していると批判しました。

 最後に志位氏は、総選挙・都議選での「日本共産党の躍進で『国民が主人公』の新しい日本を築く本物の政権交代への第一歩を切り開こう」とのべ、国民の利益、世界の大道に立った日本共産党の躍進を訴え、満場の拍手と歓声に包まれました。

 演説を聞いて「自公民への憤りを新たにした」という足立区から来た男性(64)は、「雇用問題や格差と貧困、消費税増税など暮らしの先行きが不安で、『オール与党』には都政を任せられない。今日はこんなにたくさんの人が集まったが、この力で共産党をもっと大きくして政治を変えたい」と話しました。



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