2009年5月21日(木)「しんぶん赤旗」
パナソニックに正社員化を要求
安定して働き続けたい
福井地裁 元派遣の河本さん陳述
パナソニックのグループ会社「パナソニックエレクトロニックデバイスジャパン」(本社大阪府)で派遣で四年以上働いてきた河本猛さん(31)=福井県敦賀市=が同社に正社員同様の地位の確認を求めて訴えた裁判の第一回口頭弁論が二十日、福井市の福井地裁二号法廷(坪井宣幸裁判長)で開かれました。
原告側が意見陳述を行い、河本さんは「正社員以上に長時間の残業も休日出勤もしてきた」「私が求めているのは、パナソニックで安定して働き続けたいということだけ。それによってパナソニックに貢献したいのです」とのべました。
弁論後、河本さんの支援者らが福井市内で報告会を開き、全国のたたかいと連帯したいっそうの奮闘を確認し合いました。大阪から応援に駆け付けた、パナソニックプラズマディスプレイ偽装請負事件訴訟の原告、吉岡力さん(35)があいさつしました。
河本さんは派遣請負会社の日本ケイテムを通じ、敦賀市内のパナ社の工場で四年近く勤務した昨年十月、「派遣切り」にあい、福井労働局に申告。これがきっかけで、過去の「偽装請負」や、派遣期間制限違反が発覚し、パナ社には、河本さんらに直接雇用を申し込む義務が生じました。しかし、パナ社が、時給八百十円のアルバイトという劣悪な直接雇用案などしか示さないため提訴に至りました。