2009年5月27日(水)「しんぶん赤旗」

経済危機に協力・協調

ASEM外相会合閉幕


 【ハノイ=井上歩】ハノイで二日間開催されたアジア欧州会議(ASEM)外相会合は二十六日、世界経済を回復軌道に乗せるための協力強化と積極行動が必要だとする議長声明を採択して閉幕しました。

 声明は、経済危機が全参加国の経済発展と発展途上国の雇用を脅かしていると指摘。今後一部の国・地域で危機が深まることがありえるが、緊密な協力・協調行動で二〇一〇年からの回復開始は可能だと強調しました。

 また、「多角的貿易・金融システムをオープン、公平なシステムに強化し、国連ミレニアム開発目標達成のための協力を強化する必要がある」と一致して表明。国際金融システムの改革継続の必要性や保護主義反対を訴えました。

 平和と安全保障の問題では、紛争解決にあたり国連を中心とした多国間主義の役割を高めていくことを再確認。ソマリア沖の海賊問題で各国が国際法と国連決議に従った措置をとるべきとの認識で一致しました。

 気候変動問題では、十二月にコペンハーゲンで開かれる気候変動枠組条約第十五回締約国会議(COP15)で次期枠組みについて野心的な成果を得られるよう協力を強化すると確認しました。



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