2009年5月28日(木)「しんぶん赤旗」

米軍訓練移転

嘉手納の爆音激化

赤嶺議員の質問主意書 政府答弁書で裏付け


 在日米軍再編の一環である米軍機訓練の航空自衛隊基地への移転(日米共同訓練の実施)が、沖縄・米空軍嘉手納基地の負担軽減になっていないことが二十七日までに分かりました。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が提出していた質問主意書に対する政府答弁書で明らかになったものです。再編は「沖縄の負担軽減をはかる」と繰り返してきた政府説明が、自らの騒音計測でくつがえされました。関係する自治体住民からの反発は避けられません。

 宮崎県の空自新田原(にゅうたばる)基地では過去四回の共同訓練が実施され、うち三回(計十日間)が嘉手納基地から、一回(四日間)は山口・岩国基地から、米軍機が飛来しています。

 答弁書によると、訓練移転前の二〇〇六年度、嘉手納基地周辺の一日あたりの平均騒音発生回数は百九回です。

 ところが、新田原で移転訓練が実施された十日間のうち、嘉手納基地では七日間で騒音回数は減るどころか、増えています。騒音回数が二倍になった日もあります。また岩国基地では四日間とも騒音回数は増大していました。(表)

 答弁書は、騒音がどの程度減ったのか「確たることを申し上げることは困難」としつつ、嘉手納で実施されていた「訓練の一部が他の自衛隊施設に移転されたことから、少なくとも訓練に伴う住民に対する騒音の影響は軽減されたものと考えている」などとしています。

 赤嶺議員は「『沖縄の負担軽減』はまったくの口実だったことが政府自身のデータで示された。米軍再編は、自衛隊と米軍の一体化が真の目的だ」と話しています。

表


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