2009年5月29日(金)「しんぶん赤旗」
憲法審査会規程めぐり議論
国民は改憲の場求めず
佐々木氏主張
衆院議院運営委員会で二十八日、改憲原案の審査権限を持つ憲法審査会の規程制定をめぐり、民主党の枝野幸男前衆院憲法調査会長代理が参考人として意見陳述しました。
日本共産党は、参考人を呼ぶことは規程づくりの前提になるとして反対しました。
枝野氏は「憲法改定論議は、国会内での広範な合意、政権を担う意思のある政党同士の共同作業が必要だ。中山太郎会長(自民)の努力で共同作業が進められてきたが、安倍内閣のもとで改憲を選挙の争点とし、強引な議会運営が行われ、国民投票法(改憲手続き法)の内容についてはいくつかの論点で合意形成できないまま強行採決となった」とのべ、「信頼関係破壊に対する真摯(しんし)な謝罪と仕切り直しなしに、審査会規程を議決しても議論は進まない」と与党の強硬姿勢を批判しました。
日本共産党の佐々木憲昭議員は「改憲手続き法は安倍内閣の改憲スケジュールに沿って強行されたものだが、全国に七千を超える九条の会が結成されているように、国民の圧倒的多数は九条改憲に反対だ」と強調。「国民は改憲論議の場を国会につくることを求めていない。いま求められているのは、憲法二五条が脅かされている現実をどうするかということだ」と批判しました。
自民党の小此木八郎議員(同委筆頭理事)は「引き続きこの国会で規程を制定する立場で協議を続けていきたい」と表明しました。