2009年5月30日(土)「しんぶん赤旗」
新型インフル
神戸「終息傾向」
国立感染研報告 引き続き監視を
国立感染症研究所は二十九日、神戸市で発生した新型インフルエンザ集団感染の疫学調査結果(中間報告)を公表しました。
記者会見した岡部信彦・感染症情報センター長は「神戸市の集団発生は終息傾向にあるが、引き続き注意深い監視と対応が必要である」と指摘。終息傾向という言葉は、「これで終わりということではない。終息だとは思っていない。警戒は必要だ」と強調しました。
調査結果によると、新型インフルエンザ患者は十五歳から十七歳までの年齢層がもっとも多く、この世代以外での新型インフルエンザ感染が急増する傾向はなかったといいます。
患者は、今月十四日から急増し、新型インフルエンザの国内初の二次感染が判明した十六日をピークに減少していました。
岡部センター長は「休校などの措置が一定効果をあげたのではないか」と説明しました。また、新型インフルエンザ確定者にたいして、濃厚接触者が急増し、そのなかから感染がみつかっているとして、▽患者八人にたいし濃厚接触者は百六十一人(十六日)▽新規患者八人にたいし千四十人(十七日)▽新規患者二十三人にたいし二千五百四十九人(十八日)▽新規患者四人にたいし二千七百二十八人(十九日)など、四日で激増したことを明らかにしました。