2009年6月4日(木)「しんぶん赤旗」
「敵基地攻撃力」盛る
自民部会 防衛大綱への提言案
自民党国防部会・防衛政策検討小委員会は3日、政府が年末に策定する新しい「防衛計画の大綱」に向けての「提言・新防衛計画の大綱について」の最終案をまとめ、北朝鮮のミサイル基地を想定した「敵基地攻撃能力」の保有や軍事費の増額などを盛り込みました。来週に最終決定し、政府に「敵基地攻撃能力」保有などを求める考えです。
提言は、「我が国自身による『座して自滅を待たない防衛政策』としての策源地攻撃能力を保有」すべきだと明記。党内の慎重論を踏まえて、「米軍の情報、打撃力とあいまった、より強固な日米協力体制を確立することが必要」との文言を加えました。
また、「国際平和協力活動への取組と多様な(多忙な)防衛力の役割が期待される」として、「(軍事費)縮減方針の見直しが急務である」と指摘。ソマリア沖派兵など海外派兵の拡大をにらんだ軍事費と自衛隊員の増員要求を加えました。
このほか、▽憲法改正と軍事裁判所の設置▽国家安全保障基本法の制定▽国家安全保障会議(日本版NSC)の創設▽自衛隊出身者の首相秘書官任用▽集団的自衛権行使についての政府解釈見直し―などを盛り込んでいます。