2009年6月4日(木)「しんぶん赤旗」

政投銀 国関与高めよ

法改定案 株保有で佐々木議員


 日本共産党の佐々木憲昭議員は3日の衆院財務金融委員会で、日本政策投資銀行法改定案の与党と民主党の修正案に盛り込まれた国の株式保有について「国の関与というなら3分の2以上は持つべきだ」と主張しました。

 佐々木氏は、修正案について「(国の保有する株式の割合が)3分の1は、一歩前進だが、それでいいと判断した理由は何か」と質問。提案者の中川正春議員(民主党)は法律上、国が50%や100%の株式保有をしてもいいと述べつつ、「最低限、重要事項について否決できる3分の1を確保することが必要」と説明しました。

 佐々木氏は株式の保有割合と株主総会での権限を説明。「仮に3分の1まで保有が下がったら、取締役の選任、解任などはできない」と述べました。

 また佐々木氏は、修正案に日本政策投資銀行のあり方の見直しの条項があることを指摘し、「コマーシャルペーパーの買い取りなど大企業奉仕で、損失は国民負担という仕掛けは見直し、中小企業、地域経済、環境対策などを重視すべきだ」と主張しました。

 提案者の山本明彦議員(自民党)は「政府系金融機関はいろいろあるので、日本政策投資銀行は大企業・中堅企業を対象にしたい」と答弁しました。

 これにたいし、佐々木氏は「日本の大企業は製造業だけで120兆円の内部留保を抱えている。さらに国から支援を受けるというのは、税金の使い方として優先順位は低い。中小企業も対象にすべきだ」と批判しました。


 株保有割合と権利 会社法は株主が保有比率に応じて、株主総会を通じ会社の経営に参画できることを定めています。1株以上保有すれば、株主代表訴訟を起こすことができます。3分の1以上で総会の特別決議の否決、2分の1以上で普通決議の可決、3分の2以上で特別決議を可決できます。普通決議は役員の選任・解任や剰余金の配当などを決めます。特別決議には定款の変更や事業の全部の譲渡企業合併や会社分割などが含まれます。



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