2009年6月6日(土)「しんぶん赤旗」
北海道労働局
派遣法違反認める
NTTグループ会社に改善指導
NTTグループ会社の派遣労働者が契約解除は労働者派遣法違反と申告していた問題で北海道労働局は4日、派遣先企業に法違反があったことを認め、改善を指導しました。
申告していたのは川村貴光さん(38)です。NTT東日本グループの通信土木会社、エヌ・ティ・ティ・インフラネット社に2005年5月から札幌市西区で働いていましたが、「3月末で契約解除・解雇する」と通告されました。
川村さんは、札幌ローカルユニオン「結」(ゆい=北海道労連・札幌地区労連加盟)に加入し、派遣元と派遣先企業との団体交渉を行うとともに、道労働局に申告。「期間制限がない26業務以外の一般業務が1割以上を占めており、雇用期間が3年を超えている。派遣法に基づいて直接雇用すべきだ」と再三要求してきました。
「結」の事務所で記者会見した川村さんは「労働組合の仲間に励まされながら一緒にたたかい、主張が認められてよかった。NTTグループは労働者いじめを是正してほしい」と話しました。
「結」の木村俊二書記長は「明らかな業務偽装をただすことができました。『雇用の安定をはかる』ことを目的にした是正指導であり、今後、派遣先会社に直接雇用を強く求めていきます」と語っていました。日本共産党の紙智子参院議員も3日、「職を奪われた労働者の放置は許されない。迅速な対応をすべきだ」と厚生労働省に重ねて申し入れていました。