2009年6月6日(土)「しんぶん赤旗」

臓器移植法案

“審議終わらせるな”

衆院委 高橋議員が意見表明


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(写真)質問する高橋ちづ子議員=5日、衆院厚生労働委

 衆院厚生労働委員会(田村憲久委員長)は5日、議員有志から提出されている臓器移植法改正案4案についての各議員からの意見表明を行いました。

 同法改正案をめぐって4日の衆院議院運営委員会理事会は、9日の衆院本会議で田村委員長が「中間報告」を行うことを決めています。これは、審議中の法案について委員会が結論を出さないまま、審議を打ち切り本会議での直接採決を行うというやり方です。

 日本共産党の高橋ちづ子議員は「中間報告」による審議打ち切りについて、「今日で委員会審議をおわらせるべきではない」と反対を表明し、委員会での審議続行を求めました。

 高橋氏は、「移植を一日も早くと待ち望む子どもらの小さい命を思うと何とか道を開きたい。しかし、命の問題を需要と供給のバランスで論じることはできません」と強調。おとなの脳死発生率が1%なのに対し、子どもの脳死発生率は0・4%にすぎないため限られた症例、脳死判定基準の不確定があり、受け皿施設の整備不足などもあるとして、「今のままでは、道を開いても失望と現場の大混乱を招きかねない」と述べました。

 また、高橋氏は、2007年に厚労委員会に設置された臓器移植法改正に関する小委員会では、いずれの参考人からも「貴重で、心を打つ発言」があったと述べ、「本委員会での議論はまだ、それにこたえる水準になっていない。こうした機会を本委員会でも持つべきだ」と主張しました。

 自民党議員からは、「国民に臓器移植についての正確な情報を伝え、再度、脳死臨調を開いて議論すべきだ」「人の生死にかかわることは簡単に結論は出せない。採決を延長することを提案する」などの声も上がりました。



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