2009年6月8日(月)「しんぶん赤旗」
ゆうきさんで清潔・温かい市政を
千葉市長選 志位委員長が応援
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現職市長が収賄容疑で逮捕され、辞職したことにともなう千葉市長選(14日投票)で、日本共産党の志位和夫委員長は7日、日本共産党のゆうき房江さんの応援に駆けつけ、千葉駅東口クリスタルドーム前で演説しました。
選挙戦は、「清潔で温かい政治」の流れを代表するゆうきさんと、汚職市長が後継指名した自民・公明が推す候補や、「西松マネー」疑惑が問われている民主党の丸抱えの候補という「腐った冷たい政治」の流れとの対決です。
こう切り出した志位氏は、日本共産党市議を28年務め、市民の立場から市政を知りぬいているゆうきさんで「清潔で温かい千葉市政をつくろう」と強調。「四つの願いを、ゆうきさんに託してほしい」と訴えました。
第一は、千葉市政から汚職・腐敗を一掃するという願いです。
市長が逮捕された事件は、公共事業の受注で便宜を図った企業から見返りに賄賂(わいろ)をもらったもの。自公両党が推す候補は、7年間の副市長経験を「豊かな実績」と自慢していますが、市長の身近にいながら不正を許してきた責任を恥じるべきです。民主党が全面支援する候補は「徹底的に膿(うみ)を出す」といいますが、民主党自身が、西松マネーに汚染された小沢一郎前代表を全面擁護しています。
志位氏は、「今度の汚職事件で問われている最大の問題は、企業献金への態度です」と強調。企業献金は必ず賄賂となるが、自民党は「悪いとは思わない」と開き直っていること、「3年後の禁止」を掲げる民主党も、日本経団連との「語る会」では、「3年の猶予期間は支援を」と企業献金をせがんでいることを指摘しました。
志位氏は「企業・団体献金を一切受け取らない日本共産党のゆうきさんでこそ、千葉市政の大掃除ができます」と訴え、割れるような拍手を受けました。
第二は、福祉と暮らし最優先の千葉市政への願いです。
志位氏は汚職市長の8年間で、敬老乗車券、老人医療費助成制度、寝たきりの高齢者への福祉手当の新規申請などが次々と廃止され、障害者手当も大幅削減されたと告発しました。
さらに、国保証の取り上げ――滞納世帯への資格証明書の発行率は32・3%で全国の政令指定都市でワースト1だと指摘。保育所の待機児童は、1130人と過去最高なのに民営化で市立保育園を半分に減らす計画を強行しようとしていると告発しました。
これらの市民いじめを行ってきた中心は、汚職市長と自公両党です。同時に高齢者福祉手当の廃止、障害者手当の削減の予算にいまの民主党市議団幹事長が賛成討論。敬老乗車券の廃止を繰り返し求め、自公とともに国保証取り上げ中止と国保料値下げを求める請願の採択に反対したのもいまの民主党議員でした。
「自公民『福祉切り捨て』3人組に市政は託せません」―こう訴えた志位氏は、ゆうきさんが福祉切り捨ての動きに正面から立ちはだかり、市政を動かしてきたことを強調。4年前の市長選で就学前医療費の無料化を掲げたゆうきさんの公約が、その後、市民の運動との共同で実現したことを紹介しました。
その上で志位氏は、中学卒業までの子どもと75歳以上のお年寄りの医療費を無料にし、国保料を1万円引き下げるというゆうきさんの公約を実現しようと訴えました。
第三は、大型開発の無駄遣いストップの願いです。
市は汚職市長の8年間だけで、蘇我臨海開発、千葉駅西口再開発など五つの巨大プロジェクトに1300億円をつぎ込んできました。
志位氏は、蘇我臨海開発は、JFE(旧川崎製鉄)が、もともと坪48円で市から入手した土地を、10万坪分は4800倍の230億円で市に売りつけ、残りの土地は税金による基盤整備で超一等地にしてもらうものだと告発。ここでも推進したのは自公民の議員で、この「『無駄遣い』3人組では、巨大開発は止められません。反対を貫いた日本共産党のゆうきさんでこそ『逆立ち』市政をただす仕事ができます」と訴えました。
第四は、平和への願いです。志位氏は、野党でも「自主・自立の平和外交」を実践している日本共産党の姿を示しました。
志位氏は最後に、民主党の鳩山由紀夫代表が「千葉市から政権交代を」と訴えるなど「自民か民主か」のキャンペーンを市長選に持ち込む動きがあるが、自民と民主は違いがないだけではなく、「共通部分こそ危ない」と指摘。「暮らし、平和、民主主義の一番確かな守り手は日本共産党です」とゆうきさんへの支援を訴えました。
ゆうきさんは、「企業・団体献金を一切受け取らない日本共産党と一緒に何としても清潔な市政に変えましょう」と呼びかけ、盛んな拍手を受けました。
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