2009年6月9日(火)「しんぶん赤旗」
21世紀の進路示し行動する党
日本共産党の躍進を
大阪・なんば 志位委員長が訴え
「21世紀の日本の進路を示し、行動する党。日本共産党を伸ばし、希望と安心の日本を」―目前に迫った総選挙での必勝を期し、日本共産党の志位和夫委員長は8日、大阪市のなんば高島屋前で街頭演説を行いました。
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衆院近畿比例の吉井英勝衆院議員と宮本たけし予定候補が決意を表明。小選挙区予定候補もずらりと勢ぞろいする中、演説には「頑張れ」「そうだ」と繰り返しの声援や拍手がわき起こり、仕事帰りの会社員や、買い物客らも次々と足を止め、広い駅前はぎっしりとあふれかえりました。
「今度の選挙は、21世紀の日本の『進むべき道』が問われる歴史的な総選挙です」。こう切り出した志位氏は、「世界も日本も、これまでの自民党政治の古い枠組みではもはや通用しない新しい時代の門口に立っている」と指摘。この転機にあって日本共産党が、日本の「進むべき道」として高く掲げる「二つの旗印」を力説しました。
第一は、財界・大企業の横暴勝手を抑え、国民の生活と権利を守る「ルールある経済社会」を築くという「旗印」です。
経済危機のもとで政治にまず求められるのは、「国民の暮らしを守ること」。こう述べた志位氏は、「社会の仕組みとして国民の暮らしを守る防波堤」――「ルール」をつくる必要があると主張。(1)雇用問題では、雇用破壊を止め、人間らしい労働のルールを(2)社会保障では、「負担は能力に応じて、給付は平等に」というルールを(3)税金のあり方では「負担能力に応じて」という民主的ルールを―と、現状を告発しながら縦横に力説しました。
志位氏は、雇用問題や社会保障の貧困などを生み出した財界・大企業の横暴勝手にきっぱりとモノをいうには、企業・団体献金を拒否する必要があるが、自民党は「悪いと思わない」と開き直っていると批判しました。
「3年後の禁止」をいう民主党も日本経団連との「語る会」では、「3年の猶予期間は支援を」と企業献金をせがんでいると述べ、「悪いと思うなら即刻禁止を」と訴えると、「そうだ」の声がわき起こりました。
志位氏が、企業・団体献金も政党助成金も拒否してきた「日本共産党を伸ばすことこそ暮らしを守るもっとも確かな力になります」と支援を呼びかけると力強い拍手が広がりました。
第二の「旗印」は、異常な「軍事同盟絶対」の政治から抜け出して、憲法9条を生かし、世界とアジアの平和に貢献する「自主・自立の平和外交」に転換することです。
志位氏は、オバマ大統領にあてた書簡の米国政府からの返書には、「どうすれば私たちが最良の方法で核兵器のない世界を実現できるかについての考えを伝えていただいた」と感謝が書かれていたことを紹介。変化を促したのは世論の力、「核兵器廃絶をめざす国際交渉を開始せよ」の声を広げようと訴えました。
その上で自公政権のようにアメリカの前向きの変化は目に入らず、悪いところにだけ追随する政治には未来はないと批判しました。
最後に志位氏は、政党が国民の前に示すべき「旗印」について、自民党には何もなく、「政権交代」をいう民主党も日本の進路についての「旗印」はないと指摘しました。
自民、民主には違いがないだけではなく、「共通部分こそ危険だ」と両党による消費税増税や海外派兵、比例定数削減の競い合いを批判し、「日本共産党を伸ばすことは、暗黒政治への逆行を許さない最強の力」「日本共産党を伸ばし、希望と安心の日本、『国民が主人公』の民主的政権の第一歩を」と呼びかけ、大きな拍手を受けました。
演説では、吉井議員が「日本共産党が伸びてこそ、政治の中身をつくりかえ、『ルールある経済社会』をつくることができる」、宮本候補が「21世紀日本の未来をともに切り開こう。今度こそ国会で働かせてください」と訴え、歓声と拍手に包まれました。
5月の連休明けに「派遣切り」で仕事を失った男性(35)は、志位氏の話が聞けると初めて参加し、「来てよかった。知らないことばかりで共産党が弱者の味方だということがよくわかりました」と興奮気味に話していました。
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