2009年6月11日(木)「しんぶん赤旗」
タクシー規制を強化
衆院委 緩和見直す法案可決
日本共産党は一貫して要求
衆院国土交通委員会は10日、タクシーの安全低下をもたらした規制緩和を見直す、タクシー規制強化法案を全会一致で可決しました。運賃規制の強化など野党の提案を取り入れ、政府提出法案を修正しました。「安全・安心のタクシー」の実現をかかげ、規制緩和の見直しを求めてきた労働者、国民の要求を実現したものです。日本共産党は一貫して規制強化を求めてきました。
政府が提出した「タクシー適正化・活性化」法案は、供給過剰地域で新規参入や増車を抑制し、減車を進めるものでした。しかし、需給調整の廃止をそのままにして、規制緩和で激化した低運賃競争に歯止めをかける規制がないなど不十分な内容でした。
これに対し、日本共産党など野党4党は5月12日、「道路運送法改正」案など2法案を共同で提出しました。同法案は、規制緩和で需給調整を撤廃した結果、供給過剰が進行した反省を踏まえ、▽需給調整の実施▽安全をおびやかす低運賃競争に歯止めをかけ、同一地域同一運賃をめざすこと―などが柱です。日本共産党からは、こくた恵二議員が提案者になりました。
国会審議や参考人質疑を通じて、規制緩和が運転者の労働条件悪化や安全低下をもたらしたことが明らかになり、運賃規制の強化で与野党が一致。協議の結果、野党案を政府案に取り入れ、共同修正が実現しました。