2009年6月13日(土)「しんぶん赤旗」
「逆立ち都政」をただそう
東京・葛飾 志位委員長が訴え
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投票日まであと1カ月となった東京都議選と連続する総選挙での必勝に向け、東京都葛飾区のかつしかシンフォニーヒルズで12日、日本共産党演説会が開かれ、志位和夫委員長が訴えました。田村智子都議予定候補、とくとめ道信衆院東京比例予定候補らが決意を表明。参加者は盛んに拍手と声援を送り、会場いっぱいの熱気にあふれました。
志位氏は、田村氏が国会秘書時代、30人学級の野党共同提案をまとめた際に大きな役割を果たしたことを紹介。東京都はいまや30人学級実施拒否の「最後の砦(とりで)」ですが、6月都議会の文教委員会で30人学級実施を求める都民の請願を、自公民が不採択にする一方、民主党が動揺し、本会議では不採択に反対したことにもふれながら、「『最後の砦』は陥落寸前です。田村さんに乗り込んでもらい30人学級を実現しましょう」と訴え、割れるような拍手が応えました。
志位氏は、総選挙では21世紀日本の進路が問われるとして、日本共産党が掲げる「二つの旗印」―(1)「ルールある経済社会」を築く(2)「自主・自立の平和外交」に転換する―を力説しました。
この中で志位氏は、国連安保理で一致して北朝鮮に核兵器開発放棄を求める決議案が採択される見通しになったことについて、「北朝鮮は決議に従うべきです」と述べ、「軍事的挑発はやめよ」「核兵器は捨てよ」「6カ国協議に戻れ」を求めると表明。同時に、日本政府も、「冷静な外交解決に徹するべき」だとし、この問題とのかかわりでも、核兵器廃絶への流れを広げることが大切だと力説しました。
志位氏はまた、自民・民主両党には日本の進路についての「旗印」がないと指摘。「希望を語り、展望を語る日本共産党を伸ばしてこそ日本の未来が開かれます」と訴え、拍手に包まれました。
志位氏は都政についてはまず、民主党も、れっきとした「オール与党」の一員であるにもかかわらず、同党都議が「都知事の姿勢を厳しく追及」などと宣伝していることを紹介。「選挙のときだけ野党ポーズはフェアじゃない。堂々とたたかうべきです」と批判すると、「その通り」の声が響きました。
志位氏は、この「オール与党」が「福祉と暮らしを守る」という自治体の本業はそっちのけで巨大開発に熱中していることを批判し、「『逆立ち都政』をただそう。『住民の福祉と暮らしを守る』都政を取り戻そう―これが都議選にのぞむ日本共産党の『旗印』です」と訴えると、ひときわ大きな拍手が起きました。
志位氏は、高齢者福祉や介護について、自公民の福祉切り捨てを詳しく批判。追い詰められた公明党が、老人福祉費の割合が全国最下位になったのに、「石原知事は、全国一の東京の福祉の向上に尽力されてきた」といいわけしていることに言及しました。「(全国最低は)総務省の公式データです。公明党の目には、どうして『全国最下位』の老人福祉費が『全国一の東京の福祉』に見えるのか。自分が『逆立ち』しているからではないでしょうか」と述べると、爆笑と拍手が起きました。
志位氏は、相手を追い詰めているということでは、小児病院つぶしの問題でも、自公両党とともに推進してきた民主党が、委員会の採決では反対に回るなど、大動揺を起こしていることを指摘。「都民と共同した日本共産党の頑張りが、どの分野でも相手を追い詰めています。日本共産党を伸ばせば、都政を変える道が開かれます」と訴え、割れるような拍手に包まれました。
同区の女性(69)は、「1メートル1億円の不要な道路の話など委員長の話はわかりやすくてよかった。(高齢者福祉の復活など)いろんなことが、1キロ分にも満たない金額でできるんですね」と感心した様子でした。