2009年6月23日(火)「しんぶん赤旗」
税務署が非情取りたて
大門議員 現場指導求める
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大門実紀史議員は18日、参院財政金融委員会で税務署の非情な取りたてについて質問しました。
大門氏は経済危機で消費税など中小企業の滞納が増えるなか、税務署が容赦のない取りたてをしていると、中小業者から寄せられた相談例を紹介しました。
鳥取県の米子税務署は業者が提出した納税猶予申請書を拒否し、売掛金や学資保険を差し押さえました。同様の取りたては大阪・泉佐野税務署などでも行っています。
大門氏は国税庁が1976年に「(即時納税が困難との申し出があった場合)その実情を十分に調査し、納税者に有利な方向で納税の猶予などの活用を図るよう配慮する」との通達を出していることを指摘。納税猶予の適用条件に「経済環境の急激な悪化」も含まれるという見解は今も変わらないのか尋ねました。
岡本佳郎国税庁次長が「変わらない」と答えたのを受けて大門氏は、実際には納税の猶予申請を受け付けないとか、生計や事業を左右するような差し押さえなど、法令や通達を無視するような事例が続出していると指摘。現場を厳しく指導するよう求めました。
岡本次長は「実情にそくしつつ法令などにもとづき、適切に行うという原則を現場にも徹底するよう指導したい」と答弁。与謝野馨財務相は「納税者を破たんまで追い込んで税をとろうというのは妥当性に欠く。行政の裁量の範囲内で、納税者のことを考えながら徴税行政に当たるべきだ」と答えました。
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