2009年6月24日(水)「しんぶん赤旗」
ゆうちょ銀
カード事業 三井住友グループ委託
内部文書に西川社長印
大門氏「辞任を」
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日本郵政の西川善文社長は国会で虚偽の答弁を行っていた―。日本共産党の大門実紀史議員が23日、参院財政金融委員会で行った質問で明らかになりました。大門氏は、社長としての適格性に欠ける、辞任せよと迫りました。
大門氏が取り上げたのは、ゆうちょ銀行のカード事業を西川氏の出身行である三井住友銀行のグループ企業に委託した問題と、持ち株会の事務委託を大和SMBC(三井住友グループ)が受けている問題。不透明な委託の経緯への関与について西川氏は、4月6日の参院決算委員会で「(三井住友銀行への)選定作業には加わっていない」と答えていました。
大門氏は業務委託先を検討する稟議(りんぎ)書に西川氏も捺印(なついん)しているゆうちょ銀行の内部文書を示し、「最終決裁したのはあなただ」と迫りました。
西川氏は「説明不足だったのでおわびしたい」と答弁。大門氏は「国会で明白なウソを言った責任は重大だ」と批判しました。
また、大門氏は日本郵政内で「チーム西川」といわれる三井住友銀行出身者に対し、佐藤勉総務相が22日、退職を求めた経緯を質問しました。
西川氏は「日本郵政での仕事が終わるので元の職場に戻るだけ」と述べ、三井住友銀行との癒着に対する批判とは無関係とする姿勢に終始しました。
大門氏は「疑惑があるから退職を求めたはずだ。大臣の趣旨を受けとめていない」と述べ、与謝野馨財務相に「ここまで問題がある人物を社長にする人事になぜ了承したのか」と質問しました。
与謝野財務相は「総務相と官房長官の決定に従っただけだ」と答える一方で、「三井住友ばかりが仕事を請け負っているように見られている。フェアに決まっているのであれば、明らかにすべきだと思う」と述べました。