2009年6月26日(金)「しんぶん赤旗」

NHK台湾番組

恣意的編集はない

山下議員に 福地会長答える


 日本共産党の山下芳生議員は25日、参院総務委員会で、日本の台湾統治問題を扱ったNHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー第1回『アジアの“一等国”』」(4月5日放送)に対し、「反日的だ」などの攻撃が加えられている問題を取り上げ、福地茂雄NHK会長に“政治の圧力”から自主・自律を守るよう求めました。

 山下氏は同番組について、「歴史を直視することでこそ、相互理解とより深い友好関係が構築できる」と高く評価しました。

 一方で自民党議員が番組を非難する議員連盟を今月11日に発足させたことについて、「NHKとして“政治からの圧力”にどう臨むのか」とただしました。

 福地会長は「恣意(しい)的編集はなかったと私自身感じている」「公共放送が何人からも干渉されず、放送による言論の自由を確保すること、公平・公正という公共放送の生命線はゆるがせにできない」との考えを示しました。

 山下氏は、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が4月に公表したETV番組「問われる戦時性暴力」(2001年放送)に関する意見書でも政治の介入が問題になったと指摘し、「放送の自主・自律を守ってほしいという声を、現瞬間こそ受けとめないといけない。いかに教訓とするか」と質問しました。

 福地会長は「番組の内容について政治家に事前に説明することはこれから先もない」と強調しました。



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