2009年6月30日(火)「しんぶん赤旗」

水俣病30年 苦しみを聞け

病身おし座り込み

国会前


 病の体をおして上京したノーモア・ミナマタ国賠訴訟原告団、水俣病不知火患者会、新潟水俣病阿賀野患者会の水俣病公害被害者ら約70人が29日、うだるような暑さの国会前で「水俣病特別措置法案」の廃案とすべての被害者の救済を求めて座り込み、国会議員への要請行動にとりくみました。

 同行動は3日目で、小児水俣病・胎児性水俣病の患者約10人も車いすで参加。「被害者切り捨ての特措法案を撤回し、一人残さず救済すべきだ」と、今国会で同法成立を強行しようとしている麻生首相に、抗議の声を上げました。

 同訴訟の大石利生原告団長は「すべての水俣病患者の救済が一番の願い。そのために被害者の大量切り捨てにつながる特別措置法は絶対に反対。加害者を救済するチッソの分社化・地域指定解除はもってのほか」と怒りをぶつけます。

 原告の男性(68)も「私たちは30年以上も水俣病で苦しんできた。わしらの声は聞かず、チッソだけを見た法律を作ろうというのは許せない。私たちの声をどうして聞けないのか。加害者を『救済』して被害にふたをする法案は絶対許せない」と語り、「すべての水俣病公害被害者を救済すべきだ」と訴えました。



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