2009年7月10日(金)「しんぶん赤旗」
温室ガス
「50年までに80%削減」
先進国 気温上昇は2度以内
【ラクイラ=小玉純一】主要8カ国首脳会議(G8サミット)は8日発表した首脳宣言で、温暖化対策について「産業革命前より地球の平均気温の上昇を2度以内に抑える」重要性にG8として初めて言及しました。
また「世界の温室効果ガスの排出量を2050年までに半減させる目標をすべての国々と共有する」という前回の合意を再確認したうえで、世界の排出量について「できるだけ早くピークを終えて削減を始める必要性」に言及。そして「先進国が全体として2050年までに1990年または最近の複数年に比べて80%以上削減する」と述べ、G8として先進国全体の長期目標を初めて確認しました。
一方で、先進国の中期目標については、具体的数値にふれずに基準年の複数性に言及するなど、先進国の指導性を示しませんでした。さらに、中国などを念頭に「主要な新興国は対策をとらなかった場合より排出量を大幅に削減するため、数量化可能な行動をとる必要がある」と強調しました。
9日午後(日本時間同日夜〜10日未明)には、地球温暖化対策を話し合う17カ国による主要経済国フォーラム(MEF)の首脳会議が開かれます。G8諸国は「50年までに半減」の目標を新興国と共有する合意をめざしています。
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