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2009年7月16日(木)「しんぶん赤旗」

派遣法 業界が改正反対署名

登録者に強要メール


 「非正規切り」を強行した派遣会社と業界団体が、労働者派遣法の改正を阻止するため、これに反対する署名活動に乗り出し、派遣労働者に半ば強要していることが分かりました。派遣労働者からは「偽装請負や派遣切りに反省もせず、派遣労働者の弱みにつけこんで署名を強要するのは許せない」との声が上がっています。

 この署名は、事務系派遣など777社でつくる日本人材派遣協会と、製造派遣など122社でつくる日本生産技能労務協会が6月下旬から始め、ホームページ上でも募るなど100万人を目指しているといいます。

 「雇用の喪失、経済活動の停滞、ものづくりの海外移転を招く」として、製造派遣や30日以内の派遣、登録型派遣の禁止に反対。改正されると「派遣で働けなくなります」などと脅迫まがいの言葉を使って、派遣可能期間の撤廃など全面的自由化まで求めています。

 背景には、抜本改正を求める運動に押されて、大企業寄りの議員を抱えて背を向けていた民主党までが製造業派遣の原則禁止に踏み出すなど、情勢の変化に対する危機感があります。

 派遣各社は登録している労働者にメールなどで署名を要請。これは、目的外利用を禁じた個人情報保護法に抵触する問題も指摘されています。

 外資系派遣会社に登録する東京都在住の20代の女性は「断ったら派遣先を紹介してもらえないようで圧力を感じました。署名するさい所属派遣会社名を書くように指示され、監視されているようです。私たちに署名を集めさせ、いつまでも派遣で働かせようとしているようでぞっとします」と語ります。

 別の派遣会社では、内勤社員に署名を集めるよう指示。ある職員は「会社がつぶれて失業したくなかったら署名を集めろといわれました。迷惑かけている派遣スタッフさんに署名なんか強要したくない」と話します。



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