2009年7月27日(月)「しんぶん赤旗」
農業再生なくして地域の再生なし
志位委員長が訴え
新潟
衆院解散後、初の日曜日となった26日、日本共産党の志位和夫委員長は、新潟市で演説し、比例北陸信越ブロック(定数11)で議席奪還への「大きなお力添えを」と訴えました。
この日は、民主党の鳩山由紀夫代表など各党幹部も来県して遊説。日本共産党は「どの党も上回る演説の成功を」と奮闘し、演説が行われた繁華街には、歩道いっぱいの聴衆に加え、遠い2階デッキで耳を傾ける人たちの輪が広がりました。
「自公政権が続くことは、国民にとって百害あって一利なしです」と述べた志位氏は、21世紀の日本の進路として(1)「ルールある経済社会」(2)「自主・自立の平和外交」の「二つの旗印」を力説しました。
この中で、北陸信越地方の基幹産業である農業の衰退が、地域経済衰退の根源にあると強調し、「農業の再生なくして地域経済の再生なし」と訴えると、「いいぞ!」の盛んな声援が飛びました。
そこで志位氏が示した提案の一つは、農産物の価格保障・所得補償です。2007年産の生産者米価は1俵12000円で、稲作農家の収入は時給179円にしかなりません。
「これで、どうやって農業を続けていけというのか」。こう力を込めた志位氏は、500ccのミネラルウオーターが約120円なのに、コメをぎっしり入れても生産者価格は100円を切ってしまう現実を述べ、「大事なおコメの価格を水よりも安くしたのは自民党農政の大失政といわなければならない。1俵18000円の収入を保障する政治を実行させようではありませんか」と訴えました。
同時に「歯止めのない輸入自由化をストップさせなければ、どんなに価格保障をしても追いつきません」と述べた志位氏。「“安全・安心の食料は日本の大地から”の声をあげていきましょう。農業再生の声も日本共産党に託してください」と訴えると、大きな拍手がわき起こりました。
志位氏は、総選挙後に日本共産党が果たす建設的野党の役割を大いに語り、「日本の政治はいま大転換の時期を迎えています。今度の総選挙はその最初の大きな政治戦です」「古いぼろぼろの自公政治のページをめくって、新しいページにどんな日本の将来像を描くか。『ルールある経済社会』、『自主・自立の平和外交』という進路を選んでほしい」と支持を呼びかけると、聴衆から「頑張れ!」の大声援が起こりました。
衆院北陸信越比例の山口のりひさ(長野1区重複)、たけだ勝利両予定候補(新潟1区重複)が決意を表明しました。
阿賀野市で6ヘクタールの水田を耕作する男性(59)は、「農業委員会でもミニマムアクセス米やめろと決議した。自由化ストップは、共産党だけですね。この農民の願いを実現できるようがんばってほしい」。新潟市の26歳のフリーターの男性は「自民がダメなのは当たり前だけど、民主が勝ちすぎると、とくに平和がやばい気がする。建設的野党の役割はすごく大事だと思う」と語りました。