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2009年7月30日(木)「しんぶん赤旗」

B型肝炎九州訴訟

原告本人へ初尋問

福岡地裁 “国は謝罪し解決を”


 B型肝炎ウイルスに感染した被害者らが、感染原因は幼児期の集団予防接種での注射器の連続使用だとして、国に損害賠償を求めているB型肝炎九州訴訟の第6回口頭弁論が29日、福岡地裁であり、原告の本人尋問が行われました。全国10地裁で争われている同訴訟で、本人尋問が行われるのは初めて。

 尋問はB型肝炎による慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんの症状別に、3人の原告に対し行われました。

 肝臓がんで、医師から余命を告げられている窪山寛原告団副代表(62)は「われわれには時間がない。国はぜひ、苦しんでいる患者がいることを理解してほしい」と訴え、早期の解決を求めました。

 肝硬変で、2人の子も母子感染しているという福岡県内の50代の女性は「最高裁判決が出ても国はなんの策もとっていない。息子や娘、他の患者の将来に向けて(救済の)道筋を立ててあげたい」と語りました。

 慢性肝炎の佐藤美好原告団代表(59)は、財産も職も趣味も失ったとして、「国は謝罪し償ってほしい。安心して治療を受けられる国にしてほしい」と強調しました。

 終了後の会見で小宮和彦弁護団長は「早めに争点を整理したうえで、国との和解協議へと押し込んでいきたい」と語りました。



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