2009年8月7日(金)「しんぶん赤旗」
核廃絶と「核の傘」両立しない
志位委員長が首相発言批判
日本共産党の志位和夫委員長は、6日の記者会見のなかで、麻生太郎首相が「核の傘」が必要だと発言したことについてつぎのように批判しました。
きょうの(広島の平和記念式典での)あいさつのなかで首相は、「核兵器のない世界」ということを述べられたし、官房長官は「そのために主導的役割を果たす」ということも言われました。ただその一方で、首相は会見で「米国の核の傘に依存することが必要だ」ということも言いました。一方で、世界に「核兵器を捨てよう」と言いながら、一方で米国の「核の傘」に依存する。「核の傘」というのは、いざというときには核兵器によって相手を攻撃するということが前提になった議論であり、これは成り立たない「二重基準」だと思います。
本当に、核兵器廃絶で主導的役割、イニシアチブを被爆国の日本が発揮するというのならば、米国の「核の傘」から離脱して、名実ともに「非核の日本」になることが大切だということを重ねて強調しておきたいと思います。
それはまた、この間、苦しい状況のもとで、このたたかいをずっとがんばりつづけてこられた原爆訴訟原告団のみなさんの共通の思いでもあると考えます。