2009年8月12日(水)「しんぶん赤旗」
北米3国 共同歩調
経済・温暖化対策など合意
首脳会議
【ワシントン=西村央】メキシコ中部グアダラハラで開かれていた米、カナダ、メキシコ3国の首脳会議は10日、経済、貿易の活性化や気候変動対策などで共同歩調を取っていくことで合意し、終了しました。3首脳はまた、クーデターで国外追放されたホンジュラスのセラヤ大統領を支援していく姿勢を表明しました。
米国のオバマ大統領、カナダのハーパー首相、メキシコのカルデロン大統領は、世界的な景気後退の影響がなお根強いことから、9月に米ピッツバーグで開かれる20カ国(G20)金融サミットで、危機への世界的対策や、各国の経済再生を手助けする国際金融機関を強化するために努力することで一致しました。
ホンジュラス情勢についてオバマ大統領は、「セラヤ大統領が民主的に選出された大統領だとの立場で3国は結束している」と強調しました。
気候変動問題では同大統領が、12月にデンマークのコペンハーゲンで開く国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)での目標に向けて3国のなかで進展があったと表明。温室効果ガスの排出量取引などでの協力態勢をとる方向が出されました。
メキシコ、米国で多くの死者が出た新型インフルエンザ対策では、今後、冬にかけて流行が予想されることから情報の共有や、予防策の徹底について合意しました。
米、メキシコ国境沿いでの麻薬密売組織の抗争激化への対応についても協議しました。
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