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2009年8月13日(木)「しんぶん赤旗」

総選挙論戦

政策の違いが鮮明に

志位委員長が会見で指摘


 日本共産党の志位和夫委員長は12日、党本部で記者会見し、「論戦の中で、わが党の総選挙政策のどこが他の党と根本的に違うのかがはっきりしてきた」とその特徴を述べました。

 志位氏が挙げたのは、(1)「ルールある経済社会」などの日本の将来像と個別政策を一体に押し出している(2)軍事費と大企業・大資産家減税という「二つの聖域」にメスを入れる責任ある財源論を示している(3)9条に基づく平和外交を行動しながら押し出している―という3点。志位氏は、「これらは、わが党ならではのものであり、根本には綱領路線がある。広く国民に訴えていきたい」と表明しました。

 記者団から同日発表された自民・公明の与党共通政策について見解を問われ、志位氏は、「端的にいって、自民党マニフェストの中の一番悪い部分が共通の合意事項として打ち出されているというのが最大の印象だ」と指摘。2011年度までに消費税増税法案を通す、自衛隊の海外派兵は継続するという二つの点が明記されたことは極めて重大だ、と力説しました。

 「『道州制』への移行をスタート」と明記されていることについても「非常に重大だ」と強調。道州制は、国が福祉や教育にたいする責任を放棄するものであるだけではなく、市町村合併の押し付けに続く地方自治の破壊を進めるものであり、結局このやり方で、一番利益を得るのは巨大開発をしやすくなる財界だと述べました。

 一方、年金の受給資格期間を25年から10年に短縮することが盛り込まれたことについては、この政策を拒否してきた与党側の「明らかな政策転換だ」と指摘。日本共産党が一貫して、「25年という世界に例のない長さの受給資格期間を10年に短縮せよ」と求めてきたことにふれ、「低年金・無年金の深刻な事態にたいする国民の批判が強い中で取り入れざるをえなくなったものだ」と評しました。

 また記者の質問に答える中で、民主党がマニフェストを修正したことについて言及。農家から、「日本の農業を壊すものだ」と批判が強かった日米FTA(自由貿易協定)の「締結」公約について「交渉を促進」に“修正”されたが、「民主党自身が『書き振り』を変えただけだと述べている通り、本質はなにも変わっていない」と指摘しました。



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