2009年8月15日(土)「しんぶん赤旗」
後期高齢者医療制度 廃止を
命を差別するな
東京・巣鴨
東京都豊島区の巣鴨地蔵通り商店街で14日、全国老後保障地域団体連絡会、東京都老後保障推進協会、東京社会保障推進協議会などは、後期高齢者医療制度の廃止を求める署名と75歳以上の医療費無料化を訴えました。1時間半の行動で188人分の署名が集まりました。
年金を銀行に確認しにきた北区の女性(80)は「いままで一生懸命働いて税金を納めてきたのに、まだ国にお金をとられてばかり」といいながら署名しました。参加者が「今度の選挙で、ぜひ後期高齢者医療制度の廃止を公約に掲げている議員を増やしましょう」と訴えると「政治家の公約は『膏(こう)薬』より、はがれるのが早い。どこにいれても同じという気持ちもあるが、政策を見て考えてみる」と語りました。
「こんな活動をしてくれてありがとう」と声をかけていく人や、中学生がおばあちゃんのためにと署名する姿もありました。
署名を訴えた男性(79)は、「後期高齢者医療制度の廃止とあわせて、75歳以上の医療費の無料化もできると話すと、消費税が上がるのではないかと心配する人がいる。思いやり予算など税金の使い方を変えれば大丈夫、実際に東京でも無料のところがあると話すと納得してくれます」と語りました。
札幌
年金支給日の14日、「後期高齢者医療制度に怒る北海道民の会」と北海道社保協は「高齢者に負担と差別を押しつける後期高齢者医療制度は廃止せよ」と道内24カ所でいっせいに宣伝しました。
買い物客や観光客でにぎわう札幌市中央区の商店街。オレンジ色の法被を着た年金者組合員ら23人が「命を年齢で差別するな」と書いた横断幕を掲げ、ビラ入りのポケットティッシュを配って署名を呼びかけました。
つえで体を支え、署名した男性(91)は「戦後、着る物も食べる物もない、何もないところから経済大国と呼ばれるまでの日本をつくってきました。政治は『国民の幸せのため』が基本じゃないですか」と憤ります。
買い物を終えてデパートから出てきた女性(18)は「おじいちゃん、おばあちゃんのために私たちが頑張らなければいけないと思います。国はもっとお年寄りの医療に力を入れてほしい」と話し、友達とそろって署名をしました。
「道民の会」の渡部務代表は「衆院選挙では高齢者いじめの自公政治にきっぱり国民の審判を下し、安心して老後を過ごせる社会にしましょう」と訴えました。
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