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2009年8月24日(月)「しんぶん赤旗」

侵略美化教科書 許さない運動を

教科書ネット


 「教育のつどい」最終日の23日、社会科教育分科会では、子どもと教科書全国ネット21の俵義文・事務局長が侵略戦争を美化する「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史教科書が横浜市で採択された経過について報告し、採択を許さない運動を強めようと呼びかけました。

 俵氏によると今年度の教科書採択で「つくる会」教科書は現在までのところ、公立中学校では栃木県大田原市と東京都杉並区、東京都の中高一貫校、特別支援学校で4年前に引き続き扶桑社版を採択。これに加え新たに横浜市の8区の市立中学校71校で、今年検定合格した自由社版が採択されました。横浜市では毎年約1万3000人の中学生が自由社版教科書を使うことになります。

 俵氏は横浜市での採択について詳しく報告。区ごとに任命された現場教師などの調査に基づいて答申された望ましい教科書には、どの区でも自由社版が入っていなかったにもかかわらず、教育委員6人の無記名投票で採択が強行されたと批判。事前に横浜市の教育委員長が「つくる会」の藤岡信勝会長と会って採択することで合意したという情報が流れていたと指摘しました。

 このような採択制度では、自治体の首長が「つくる会」やそこから分裂した「教科書改善の会」を支持する教育委員を任命すれば、どこでも歴史わい曲の教科書が強引に採択される危険性があると指摘。2年後の採択に向けて、現場教師の意見が反映される採択制度に変える運動を推進したいと訴えました。



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