2009年8月25日(火)「しんぶん赤旗」
“米原子力空母来るな”
横須賀で平和団体が抗議
米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に入港しようと東京湾を航行する米原子力空母ニミッツに対し24日午前8時半ごろ、平和・労働団体の代表は、基地近くの公園から「原子力空母は来るな」「核兵器を持ち込むな」と抗議のシュプレヒコールをあげました。
参加したのは、安保破棄中央実行委員会、日本原水協、日本平和委員会、安保廃棄神奈川県統一促進会議、県・市原水協、県・市平和委員会、神奈川労連、米原子力空母の横須賀配備を阻止する三浦半島連絡会のメンバーら約50人。
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参加者は抗議集会で、佐世保基地(長崎県)にはない原子力空母が接岸可能な岸壁や原子炉メンテナンス体制が整備されたことで複数の原子力空母の横須賀寄港が強まり、西太平洋の米軍体制強化をめざしていることを告発しました。5000人をこす乗組員米兵上陸で事件、犯罪の危険も語られました。
日本共産党の、はたの君枝さんがあいさつしました。
散歩に来ていた横須賀市民の男性(55)は「オバマ大統領の核廃絶に期待しているが、基地政策は変わっていないのか。日本は原爆を落とされた国だ。横須賀に核兵器や原子力空母が来ることや艦載機の爆音に反対だ」と語りました。
寄港は6回目
米原子力空母ニミッツ(排水量9万7000トン、乗組員5600人)が24日、米海軍横須賀基地(神奈川県)に寄港しました。同基地出港後はペルシャ湾へ向かう予定です。
横須賀基地への米原子力空母の寄港は6回目で、昨年9月のジョージ・ワシントンの同基地母港化以来、初めて。
ジョージ・ワシントンは現在オーストラリア近海での演習に参加しています。
ニミッツ接岸後、米海軍第11空母打撃群のミラー司令官は記者会見を開き、「パートナーである海上自衛隊と一緒に演習ができ、大変うれしい。私たちの関係は、日米安全保障の重要なシンボルだ」と語りました。
総選挙について見解を問われた同氏は、「日米は安全保障の問題があるので、できれば良い関係をそのまま継続していければと思っている」と述べました。
党県委が声明
日本共産党神奈川県委員会は同日、抗議声明を発表しました。
声明は、複数配備の日常化は「事実上の2隻目の原子力空母母港化」だと指摘。総選挙で自公政権を退場に追い込み、「国民が主人公」の政治、自主自立の平和外交と米原子力空母の母港撤回、核も基地も爆音もない平和な神奈川・日本をめざして全力をあげると訴えています。