2009年8月28日(金)「しんぶん赤旗」
日米FTA、日米同盟、党名問題
文化放送 志位委員長語る
日本共産党の志位和夫委員長は26日放送の文化放送番組「大竹まこと ゴールデンラジオ!」に出演し、メーンパーソナリティーの大竹まこと氏の質問に答えました。
「(日本共産党は)民主党の政策でいいところがあれば一緒に協調路線をとっていくというお話をうかがっていますが」と大竹氏。
志位氏は、民主党マニフェスト(政権公約)には日本共産党がかねてから主張してきた労働者派遣法の改正や後期高齢者医療制度の撤廃など共通する政策もあり、「総選挙後の新しい国会で協力して実現をはかりたい」と表明。一方で、民主党マニフェストには日米FTA(自由貿易協定)の「交渉促進」など許容できない問題もあると述べ、「国民にとっていいことに賛成、悪いことにはきっぱり反対する党が大きくならないと日本の政治は前に進みません」と強調しました。
日米FTAに関して志位氏は、その締結となれば日本の主食のコメまで関税が取り払われ、日本農業は壊滅的打撃を受けると告発しました。
「でも日本は工業製品を輸出しているから(輸入自由化ストップの)交渉は難しいのでは」との大竹氏の問いに志位氏は、「自国の農産物の生産を最優先させ、必要な国境措置・関税をとる。価格保障をやる。そういう自主的に農業政策を決める食料主権という考え方は、途上国を含めて圧倒的な流れになりつつあります」と指摘。日本の農産物の平均関税が12%に対し、EU(欧州連合)では約20%になっていると述べました。
大竹氏は「(共産党は)日米安全保障条約をなくすとか、アメリカと対等なつきあいができるんですか」と質問しました。
志位氏は、東南アジアでは軍事同盟をなくしASEAN(東南アジア諸国連合)という平和の共同体となり、中東、南北アメリカ、オセアニアの軍事同盟も解体、機能しなくなったことを示し、「世界を広い目でみたら、日米軍事同盟は、なくしていく時代です」と力説しました。
そして、今後の日米関係について「日米軍事同盟はなくし、日米友好条約を結ぶ。本当の友だちになるには、上下関係があったら友だちになれない。やっぱり対等・平等でこそ友だちになれますから、そういう本当の友情を日米間でもつくりたいというのが、私たちの考えです」と述べました。
最後に大竹氏から「日本共産党という党名はもし政権をとっても『共産党』と…」と質問が出され、志位氏は「政党が党名を変えるのは大きな間違いをしたとき」と指摘。戦前・戦後一つの党名で通している政党は日本共産党だけであること、他の政党は侵略戦争に加担し、戦後名前を変えざるをえなかったと語りました。