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2009年9月7日(月)「しんぶん赤旗」

生物多様性 どう守る

東京でプレシンポジウム


 国際自然保護連合日本委員会が主催する「生物多様性条約1年前プレシンポジウム〜生物多様性2010年目標と日本の経験」が6日、東京大学(東京都文京区)で開かれ、約100人が参加しました。

 さまざまな種の生物の保全を目的とする生物多様性条約には192カ国が加盟しています。02年の第6回締約国会議で、2010年に向けて、「生物多様性の損失を顕著に遅らせる」という目標を採択しました。来年10月、名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議が開かれます。

 シンポジウムで、国際自然保護連合上席科学顧問のジェフリー・マクニーリーさんは、条約が世界で果たしてきた役割について「02年に締約国がかかげた2010年に向けた目標は、成果を測定する基準がない、という問題がある。一方、目標のおかげで市民の意識が高まり、生物多様性を保護するための行動も進んできた」と話しました。

 WWFジャパン事務局長付の草刈秀紀さんは「02年に2010年目標が採択されてから07年に第3次国家戦略ができるまで、日本のとりくみは5年遅れてしまった。市民のとりくみは進んできたが、各省庁や研究者のとりくみはこれからだ」と指摘しました。

 討論では、「生物多様性は重要だと思う人に対し、どのようにとりくんだらいいのか、行動のメニューを示すことが必要だ」「多様性を守るためにどれだけ努力したか評価できる指標を示していくことが重要だ」などの意見が出されました。



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