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2009年9月11日(金)「しんぶん赤旗」

志位委員長と鳩山代表が党首会談

「建設的野党」の立場伝える

「適時に党首間の意見交換」で一致


 日本共産党の志位和夫委員長は10日、国会内で民主党の鳩山由紀夫代表と党首会談を行い、新政権には「建設的野党」の立場でのぞむことを公式に伝えるとともに、今後、両党首間で適時に意見交換をすることで一致しました。党首会談は日本共産党側が申し入れたものです。


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(写真)党首会談にのぞむ志位和夫委員長(中央左)と民主党の鳩山由紀夫代表(同右)=10日、国会内

「建設的野党」として

 志位氏は会談で、新政権との関係では、国民の利益にかなった良いことでは協力し、悪いことには反対する、問題点をただす――という「建設的野党」の立場でのぞむことを表明。労働者派遣法の改正、後期高齢者医療制度の撤廃、障害者自立支援法の「応益負担」の廃止、生活保護の母子加算の復活、高校授業料無償化などをあげ、「良いことには、新政権と協力して実現をはかりたい。そのさい、より良いものにしていくための修正点も提起していきたい。妨害する動きにたいしては共同してたたかいたい」と伝えました。

 一方、日米FTA(自由貿易協定)交渉の促進、衆院比例定数削減、消費税増税、憲法改定など、悪いことが具体化される動きには反対すると表明。また、問題点をただすという点では、民主党の掲げる「高速道路の無料化」や庶民増税と抱き合わせでの「子ども手当」などについて党の立場をのべ、「国民の不安、意見によく耳を傾け、国民的議論によって問題点を解決することが必要ではないか」とのべました。

 鳩山氏は、「良いものには協力するということは、ありがたいことで感謝する」と表明するとともに、より良いものへの修正について、「議論をつうじて良いものにしあげていくことは大事だ。とくに国民主導の国会ということを考えた場合にはたいへん大事だ」とのべました。また、「意見のあるものに最後まで反対するのは当然だ」と応じました。

 志位氏はまた、日本の政治をさらに前に進めるためには、「財界中心」、「日米軍事同盟中心」という政治のゆがみを大本からただす必要があると考えているとのべ、「これについては大いに論戦をすすめていきたい」とのべました。

環境問題と「核密約」調査で一致

 会談で志位氏は、鳩山氏が温室効果ガスの中期削減目標で25%減を宣言したことを「歓迎する」とのべ、「具体化、実現に向けて知恵をしぼり、協力もしていきたい」と伝えました。鳩山氏が「たいへんうれしい。協力して乗り越えていかなければいけない課題がある」とのべたことを受け、志位氏は「財界が抵抗の声をあげているが、私たちは道理に立った論陣を張っていくつもりだ」と応じました。

 さらに会談で志位氏は、「日米核密約」問題について、「鳩山代表が選挙中のテレビでの党首討論で、『密約を調査し、核兵器を持ち込ませない方向で米国と交渉する』とのべたことは重要な言明と受け止めている」とのべ、真相の究明と「密約」廃棄のために協力したいと表明し、日本共産党が米国で入手した「核密約」の最も核心的な公文書を資料として手渡しました。

 鳩山氏は、「選挙中のテレビ討論でのべたように、真相究明が大切だと思う。資料を提供していただいてありがたい。何よりも事実が大切だ」と語りました。

適時に党首間で意見交換を

 志位氏は、さらに、鳩山氏が首相になった場合、「適時に党首間での意見交換をおこなうことを要請したい」とのべました。「鳩山代表の側からも、節々での与野党党首会談を提起してほしいし、私の側からも節々で党首会談を提起したい」とのべました。

 鳩山氏は、「これまで野党だったが、最近、首相官邸に呼ばれなくなったのは、(自公政権の)ごう慢な政権運営だったと思う」とのべ、「要請の方向で対処したい」と、志位氏の提起に同意しました。

 日本共産党の市田忠義書記局長と穀田恵二国対委員長、民主党の岡田克也幹事長と山岡賢次国対委員長が同席しました。



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