2009年9月20日(日)「しんぶん赤旗」

築地市場移転中止を

清水議員 新たな汚染を指摘

都議会委

（写真）質問する清水都議＝18日、東京都議会

　東京都議会経済港湾委員会は１８日、築地市場（中央区）の江東区豊洲への移転問題を審議し、日本共産党の清水ひで子都議が質問しました。

　清水氏は、都が環境確保条例に基づいて今年実施した土壌汚染調査結果で、新たな汚染が検出されたことを指摘し、市場移転予定地の東京ガス工場跡地では「都民の食の安全は確保できない」として、移転計画を中止し、現在地での再整備を強く求めました。

　清水氏は、都のこれまでの調査で不透水層を確認できなかった２地点について、周辺の８地点で不透水層を確認したと報告していることに対し「この２地点をどう判断しているのか。今回の調査でも、不透水層の上端に高低差があることがわかった。不透水層は連続していないのではないか。この穴から汚染が広がる可能性がある」と追及。

　都中央卸売市場の宮良眞新市場建設調整担当部長は、「敷地全体として見た場合、不透水層は連続していると考えている」と答弁した上で「２地点は特異な地点」としました。

　清水氏は、青果卸売場予定地の５街区のＫ２９―２地点の土壌溶出量調査結果について、昨年は「必要ない」として調査していなかった地点であるにもかかわらず、今回の調査では環境基準の１２００倍と高濃度のベンゼンが検出されており、「これまで汚染物質が検出されたところ以外にも、高濃度の汚染地域がある可能性が否定できない」と指摘しました。

　また清水氏は、赤松広隆農水相も「安全だと確認できない限りサインしない」と述べたことをあげ、移転作業の中止を求めました。

　委員会は午後１時から開会する予定でしたが、市場の移転と新銀行東京にかんする二つの特別委員会の設置をめぐって自民党、公明党が難色を示したため、ほぼ１０時間遅れの午後１０時４５分に開会し、翌１９日午前０時半ごろに閉会しました。