2009年9月25日(金)「しんぶん赤旗」
「生活再建しっかり」と塩川氏
八ツ場ダム地元住民と懇談
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日本共産党の塩川鉄也衆院議員は24日、鳩山政権が中止を表明した八ツ場(やんば)ダム建設予定地の群馬県長野原町を訪れ、水没予定地区の住民と懇談しました。伊藤祐司前県議が同行しました。
川原湯地区で乳業を営む豊田武夫さん(58)は「総選挙後、いつの間にかダム湖がないと生活が破滅するという流れになってしまったがダムはいらないという人は各地区にいる」といいます。ダム建設中止後の地域振興について自らの考えを示し「このままダムを進めても完成まで何年かかるかわからないが、今中止すれば生活再建はすぐに始められる。頭を切り替えて中止後の再建策を考えた方がいい」と語りました。
「本当にダムが必要ならとっくにできているはず。最初から必要じゃなかったんですよ。(新)政府の対応は当たり前だと思う」と話すのは長年ダム建設反対を訴えてきた高山彰さん(55)。国がダム事業を持ち込んだことで地域も家族も真っ二つに割れてしまったと振り返ります。「国の政策で苦労を強いられてきた。生活再建はしっかりやってもらわなきゃいけない。共産党にも頑張ってほしい」と期待を寄せました。
川原湯地区に住む冨澤吉太郎町議(69)=無所属=は「前原国交相は中止という前に住民の意見を聞いてほしかった。地域再建はダム完成を前提にしてきた。いまさら中止では困る。中止するならまず国が再建のたたき台を出して考えるきっかけを示してほしい。いずれにしても時間はかかると思う」と語りました。
塩川氏は「地元の生活再建を先延ばしにしてきた国の責任は問われなければいけない。おわびの気持ちをきちんと示し補償を行う必要がある。ダム建設中止を前提に地元の声と知恵を集めた地域振興を国がしっかりやっていくよう求めていく」とのべました。