2009年9月26日(土)「しんぶん赤旗」
金融サミット開幕
G20を恒久的枠組みに
経済「不均衡是正」など焦点
【ピッツバーグ(米ペンシルベニア州)=西村央】第3回20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)が24日夜(日本時間25日午前)、当地で始まりました。米国の過剰消費への依存構造の改善による「世界経済の不均衡是正」、持続的な経済成長に向けた政策、金融危機の再発防止に向けた監督・規制策―などが焦点。25日午後(同26日朝)、共同声明を採択して閉幕します。
米ホワイトハウスは24日、G20首脳会議について、世界経済を議論する恒久的な枠組みとすることで合意したと発表しました。共同声明に盛り込まれるといいます。
G20は1999年にアジア通貨危機への対応のために財務相・中央銀行総裁会議として発足。昨年9月の米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)が引き金となった世界金融危機後の11月に、首脳会議が開かれました。
ピッツバーグには24日午後、ニューヨークでの国連総会や「核のない世界」をめざす安保理会合に出席していた首脳が到着しました。日本からは鳩山由紀夫首相と藤井裕久財務相が出席します。
午後6時から、市内の「フリップス温室植物園」での開会レセプションに続き、夕食会を兼ねた討論を開始しました。
「世界経済の不均衡是正」は、米国が貯蓄率の引き上げと財政赤字の抑制を行い、中国や日本が内需拡大で輸出依存度を低めるというものです。
このほか共同声明には、金融機関首脳の報酬制限、国際通貨基金(IMF)での新興国の発言権の強化、新たな金融規制改革、途上国支援などが盛り込まれる見通しです。
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