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2009年9月28日(月)「しんぶん赤旗」

社保病院 整理進めながら存続を「手柄」

公明党


 厚生労働省が、社会保険・厚生年金病院の売却を取りやめ、公的病院として存続させる方針を固めたことについて、「公明新聞」25日付が1面トップで「公明の主張が実現」と大きく報じています。同党の山口那津男代表は24日の記者会見で「公明党は当初の政府方針を見直し、公的医療機関として存続させるよう、かねてから検討してきた」などと述べています。

 しかし、「当初の政府方針」は、そもそも公明党自身が初めから策定にかかわり、推進してきました。小泉政権下の2001年、坂口力厚労相(当時、公明党)が「社会保険病院の3割程度の整理合理化を検討する」と表明。自公両党が強行した02年の医療改悪と04年の年金改悪で、両病院を「整理合理化」する方針を決めたのです。

 公明党の赤羽一嘉衆院議員(当時)は07年3月の衆院予算委員会で、病院存続を求める住民運動を“整理合理化計画が決まってもいないのに、患者の不安をあおっている”と敵視し、ともに運動している日本共産党を“選挙のたびに扇動を仕掛ける。マッチポンプだ”と攻撃する質問を行いました。

 赤羽氏の地元、神戸市議会でも、社会保険神戸中央病院の存続を求める住民や病院職員らの請願・陳情の採択に公明党は一貫して反対。昨年の12月議会で、別の請願者が出した同趣旨の請願を初めて全会一致で採択しましたが、「中央病院を守る住民の会」の請願は審議未了廃案とする党略的な行動をとりました。

 こうした経過があるのに、今になって“存続は自分たちの成果だ”とはいかにも公明党らしい実績宣伝。住民を不安に陥れる政策を推し進め、批判が高まれば引っ込めて自分の手柄だと誇る。世間ではそういうやり方を「マッチポンプ」と呼ぶのです。(S)



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