2009年9月29日(火)「しんぶん赤旗」
アセス審査
防衛局に再調査要求
米軍新基地めぐり沖縄県環境審
沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設にかんする環境影響評価(アセスメント)準備書を審議する県環境影響評価審査会(津嘉山正光会長)は28日、第8回審査会を宜野湾市で開き、県への答申案について審議しました。「環境影響は総じて軽微」とした沖縄防衛局のずさんな準備書にたいし、個別具体的な批判を加え、実質的に「準備書のやり直しを求めた」(津嘉山会長)内容となっています。
審議では、再度の調査実施を求めない内容の案に傍聴に詰めかけた市民や審査委員から「不十分」との異論が続出。「再度、必要な調査・予測・評価を行」うとする文言に修正されました。
答申案では、環境影響を「事業者により実行可能な範囲内」で回避・低減するとの評価について、「環境影響を十分に低減できない場合、事業の中止、立地地点の変更、規模の縮小等の変更を行うことを排除するものではない」とし、建設中止を含ませた文言が盛り込まれました。
また、準備書について「ジュゴン等にたいする複数年の調査が実施されないなど方法書についての知事意見に十分対応せずに作成されている」「準備書で示された調査結果の解析、取りまとめや予測、評価の結果も十分なものとはいえない」と厳しく批判しています。
審査会は週内をめどに答申する見通しです。