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2009年10月8日(木)「しんぶん赤旗」

製薬業界が献金攻勢

自・民政治家らに1億円超

厚労族 目立つ

08年政治資金


 製薬企業でつくる政治団体「製薬産業政治連盟」が、自民、民主、国民新などの政治家や自民党の各派閥、民主党に1億円を超す献金攻勢をしていたことが、2008年分の政治資金収支報告書でわかりました。


 製薬産業政治連盟は、設立趣意書に「政治の場によき理解者を求め、政治活動を支援」すると明記して00年5月に設立。代表者は、日本製薬団体連合会(日薬連)の竹中登一会長(アステラス製薬会長)で、事務所も日薬連と同じ場所にあります。毎年、数回にわたって資金集めパーティーを開催し、政界にカネをばらまいています。

 08年の報告書によると、計6回、セミナー名目のパーティーを開催、1億951万円を集めました。このパーティー券を購入したのは、薬害C型肝炎の原因となった血液製剤を製造した三菱ウェルファーマが田辺製薬と合併した田辺三菱製薬、塩野義製薬、武田薬品工業など製薬大企業。毎回、25〜26社が26万〜98万円分購入しています。

 同政治連盟はこうして集めたカネを原資に「渉外費」名目で、政治家などのパーティー券を購入。自民、民主などの政治家84人と自民党の8派閥、民主党がそれぞれ開いた計134回分です。合計金額は7861万5000円にのぼります。

 政治家の資金管理団体や、政治家が支部長を務める政党支部への寄付金は24件、計2900万円となっています。

 パーティー券購入と寄付金をあわせて、多額の資金提供を受けていたのは、木村義雄元厚生労働副大臣550万円、丹羽雄哉元厚生相470万円など、厚労族議員が目立ちます。(表参照)

 このほか、尾身幸次元財務相550万円、塩崎恭久元官房長官500万円、安倍晋三元首相400万円、自民党総裁となった谷垣禎一前国土交通相200万円など。

 民主党は6月に開いたパーティー券を100万円購入してもらっていたほか、仙谷由人行政刷新担当相が100万円、小沢一郎幹事長が40万円、岡田克也外相が20万円など。

 国民新党の自見庄三郎幹事長150万円、公明党の坂口力元厚労相20万円でした。

 大日本住友製薬が、抗てんかん剤として販売している薬と、まったく同じ成分でありながら、パーキンソン病の「新薬」として発売、薬価が113倍になるなど問題点が指摘されている製薬業界。政界との癒着が問われています。

 製薬産業政治連盟は、本紙の問い合わせに、厚労族議員への献金が多いことについて、「結果としてそうなっている」とし、今後も自民党中心に献金を続けるかについては、「これから考えることになる」としました。

表


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