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2009年10月14日(水)「しんぶん赤旗」

危険部位混入の米産牛肉

抜き取り検査せず

厚労省


農水省は見逃す

 輸入された米国産牛肉からBSE(牛海綿状脳症)の危険部位である脊柱(せきちゅう)が国内流通段階で見つかった問題で、厚生労働省が検疫時に抜き取り(モニタリング)検査をしていなかったことが13日、わかりました。農水省も抜き取り検査で違反を見逃していました。

 厚生労働省食品安全部監視安全課は、検疫時の抜き取り検査を行わなかったことについて、今回に限らず「米国産牛肉も他の輸入農産物と同様に、米国の出荷先からくりかえし輸入される場合、抜き取り検査は行わなくていい」と説明。また農水省がおこなう抜き取り検査も、トン数ではなく段ボール数に応じて抜き取り数が定められています。同省動物衛生課によると、検査基準は500箱から1200箱の輸入牛肉の場合、13箱の抜き取りでよいことになります。

 今回、米国ネブラスカ州のタイソン社から9月16日に輸入された732箱(約15トン)のうち、検疫時に開箱検査したのは23箱で、違反が見逃されました。輸入業者から肉を購入した都内の食肉業者が冷蔵牛肉のうちの1箱(約16キログラム)を開封し、危険部位の骨混入を10月9日に保健所に届けたことでようやく判明しました。両省はタイソン社から出荷された牛肉の輸入停止と輸入された残りを調査していますが、すでに国内に流通しています。



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