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2009年10月16日(金)「しんぶん赤旗」

米上院委

CO2排出枠議論

気候法案、公聴会開く


 【ワシントン=小林俊哉】米上院エネルギー天然資源委員会は14日、温室効果ガスの排出削減にむけ、総排出量に上限を設けた上で、各事業所に排出枠を割り当て、その売買を認める「キャップ・アンド・トレード」制度の有効性について、公聴会を開催しました。エネルギー・気候法案の審議が徐々に本格化しています。

 米上院は、バーバラ・ボクサー環境公共事業委員長とジョン・ケリー上院外交委員長が共同提出した法案を審議中です。同法案は2020年までに温室効果ガスの排出を20%削減するという内容。ボクサー氏は12日、「委員会で法案を早急に通すことができると思う」と述べ、審議促進に意欲を示しています。

 地球温暖化防止のための新しい国際枠組みづくりでの合意をめざす国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が12月にコペンハーゲンで開催されるのを目前に、温室効果ガスの主要排出国である米国で排出規制法案が通ることは、国際交渉を促す上でも、弾みとなると期待されます。ボクサー氏は「コペンハーゲンの前に、法案を(上院の)本会議で採決することを望んでいる」とも述べています。

 しかし、ボクサー氏らの法案ではキャップ・アンド・トレード制度の設計など重要な部分が白紙のまま。今後、財政委員会など関連5委員会でそれぞれ議論が行われる見通しです。

 野党・共和党は法案に強く反対しています。それでも、同党のリンゼー・グラム上院議員が、ケリー氏と連名で、「気候変動は、経済、安全保障上の実際の脅威であるという点で、われわれは同意見だ」とする寄稿文を米ニューヨーク・タイムズ紙(11日付)に投稿するなど、超党派の協力を模索する動きも出ています。



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