2009年10月17日(土)「しんぶん赤旗」
食料自給へ行動の波
食健連が署名開始 東京
世界の飢餓克服をめざす「世界食料デー」の16日、労組や農業・農民団体、女性団体などで構成する全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は16日、東京・新宿駅西口で「国の責任で食料自給率向上を」との宣伝・署名活動をおこないました。
農民連や新婦人などの代表がマイクをとり、日本が6割もの食料を輸入することは、10億2000万人にも増えている世界の飢餓問題を解決しないと訴えました。輸入汚染米、輸入冷凍ギョーザ事件やBSE(牛海綿状脳症、狂牛病)基準違反のアメリカ産牛肉流入などについて話し、「世界の人々が安全で安心できるためには、その国の大地から食料を生産できる体制に変えていきましょう」と訴えました。
食健連の会員が野菜を配り、食の安全と食料自給率向上のための署名を訴えると若い人が応じる姿が目立ちました。埼玉県に住むという女性(21)は「東北の親せきの農家は収益にならないという。私は国産がほしいが安いほうに目がいく。農業を支えるために国が保障することには賛成です」といいます。佐賀県から旅行にきたという男性(36)は、「地域では農業の後継ぎがいない。農業をやるなら励みになる制度や技術を身に付ける支援が必要でしょう」と話しました。
署名行動は、12月9日まで全国でおこなう食健連の秋のいっせい共同行動(グリーンウエーブ「食糧の波」)の出発になります。要求項目は、価格保障・所得補償実現や原産地表示、安全検査体制の徹底、これ以上の自由化交渉をやめることなど4項目。「輸入農産物の安全面で責任をもつ体制が必要」(71歳男性)との声が寄せられました。