2009年10月21日(水)「しんぶん赤旗」
大学病院の小児科
新生児医療から撤退
都立八王子小児病院廃止後の「受け皿」
大山都議の追及で明らかに
|
都立八王子小児病院の廃止後の受け皿になると東京都が説明してきた大学病院の小児科が、新生児医療から撤退したことが20日、都議会厚生委員会での日本共産党の大山とも子都議の追及で明らかになりました。
撤退を明らかにしたのは八王子市内の東京医科大学八王子医療センター。同センターのホームページに「小児科が新生児医療から撤退することになりました」との急告が掲載され、今後は小児科でなく産婦人科の医師が新生児を診察するため「出生後に新生児に異常が発生した時は当センターにて入院治療することは難しく、他の入院可能な施設に搬送される可能性があります」としています。
都は都立八王子小児病院の廃止後の受け皿として東京医科大八王子医療センターと東海大八王子病院の市内二つの大学病院をあげてきました。大山氏が同センター小児科の新生児医療からの撤退を都として承知しているかただしたのに対し、病院経営本部の斎藤真人経営戦略・再編整備担当部長は「いま初めて聞いた。指摘については後ほど調べる」と答えました。
大山氏は「いま初めて聞いたというのは本当に無責任。病院経営本部は二つの大学病院で対応できるから大丈夫だと言ってきたが、実態はどんどん後退し地域医療の崩壊が進んでいる。大丈夫といってきたことが根底から崩れている」と指摘。状況と今後の対応について把握し、病院経営本部としての対応を含め厚生委員会に報告するよう要求しました。
中井敬三病院経営本部長は「指摘については調べて後日報告する」と答弁しました。