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2009年10月22日(木)「しんぶん赤旗」

生活保護の母子加算復活と引き換え

高校就学・学習支援費

削減困る

国会内で集会


 民主党中心の政権内で、生活保護の母子加算復活と引き換えに高等学校等就学費や学習支援費を削減・廃止する動きがあることから、これに反対し母子加算の早期復活を求める緊急集会が21日、国会内で開かれました。


写真

(写真)母子加算復活と引き換えの高校就学費廃止は許さないと開かれた緊急集会であいさつする山下芳生参院議員(左から2人目)、左は紙智子参院議員=21日、衆院第1議員会館

 主催は、生活保護問題対策全国会議や生存権裁判を支援する全国連絡会、全国生活と健康を守る会連合会など14団体です。

 参加者は「母子加算の復活は歓迎しつつ、高等学校等就学費や学習支援費の削減は許さない」として、国会内外で取り組みを強めようと確認しました。

 集会で、神奈川県内に住む女性(35)は「高等学校等就学費のおかげで大学生の長男と高校生の長女は高校に通えた。これがなくなると、小6の次女を高校に通わせられるか不安です。来年中学校に入学する次女のために、制服などを購入するための準備も必要。学習支援費もなくなったら困ります」と訴えました。

 生活保護問題対策全国会議の代表幹事を務める尾藤廣喜弁護士は、「母子加算を復活させて高等学校等就学費や学習支援費を削るという発想は、前自公政権下で厚生労働省が『就労促進費などがあるから母子加算は復活させなくていい』と主張することと同じ発想だ」と批判しました。

 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員と紙智子、山下芳生両参院議員が駆けつけました。山下議員は「民主党が『コンクリートから人へ』と主張するなら、まず母子加算の完全復活をさせるべきだ。世論と運動を広げて国会でたたかっていきたい」と述べました。

 集会には民主党議員も出席。中根康浩衆院議員(厚生労働委員)は、高等学校等就学費や学習支援費の削減で母子加算を復活することについて「公約違反だろう」と話しました。


 高等学校等就学費と学習支援費 高等学校等就学費は、2005年度に創設。支給対象は、高校生のいる生活保護世帯。学用品費や授業料、入学準備金、入学金などが対象です。学習支援費は、生活保護世帯の貧困の再生産を防ぐことを目的として今年7月に導入されました。参考書代などを対象としています。支給対象はいずれも、1人親世帯に限りません。



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