2009年11月4日(水)「しんぶん赤旗」
水俣病 全患者救済を
横浜でフォーラム 被害者訴え
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水俣病公害被害者の早期全面救済を訴える「ノーモア・ミナマタフォーラム」(主催、公害・地球環境問題懇談会)が3日、横浜市中区で始まり、ノーモア・ミナマタ国賠訴訟原告団の大石利生団長らがすべての患者の早期救済を訴えました。
大石原告団長は「今月18日に追加提訴する。まだまだ水俣病公害は終わっていない。終わったといえるまで、仲間とともにがんばりたい」とのべました。水俣病被害者を40年間にわたり撮り続ける田中史子さんは「病気を目に見えるように伝えたいと、現地を訪ねて患者の写真を撮り始めた。あの水俣病特別措置法ではすべての患者を救済することはできない。私はアマチュア写真家ですが、すべての患者の早期救済に役立てれば」と話します。
中杉喜代司・公害弁連事務局長、本間慎・元フェリス女子学院大学学長、清水鳩子主婦連参与らが発言しました。
主催者を代表して同懇談会の小池信太郎代表委員が、水俣病公害の現地調査団長を務めた当時をふりかえり、「公害の原点という水俣病のあまりに悲惨な実情と、企業の横暴、行政の責任の重大さを思い知らされた。すべての被害者を救う世論と運動を」とよびかけました。
同フォーラムは「日本の水俣病そして中国」展(入場無料)を29日まで横浜市のJICA横浜で開催。このなかで藤野糺・水俣協立病院院長の講演会や水俣病問題を取り上げてきた写真家によるシンポジウムなどを企画しています。
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