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2009年11月11日(水)「しんぶん赤旗」

高校の授業料は私立も無償化をめざす?


 〈問い〉日本共産党は高校授業料の無償化を主張しています。私立や各種学校も無償化をめざしているのですか。(静岡・一読者)

 〈答え〉文部科学省の2010年度概算要求で、「高校実質無償化」にむけた予算要求がされました。公立高校授業料分(年間11万8800円)を支給し、「実質無償化」をはかるとしています。私立高校や専修学校、各種学校も支給し、保護者の年収が500万円以下世帯は23万7600円支給としています。世論と運動の成果です。

 同時に、私立高校等への措置に関して、「これでも不十分」という声が上がっています。

 私立高校学費は08年度で授業料が35万2577円、初年度納付金は70万6589円です。東京都内の専修学校、各種学校の授業料の総平均は、昼の専修学校専門課程68万4000円、専修学校高等課程49万円、各種学校62万7000円です。入学金や実習費、設備費などを加えると100万円前後です。公立高校相当分の授業料補助では相当な開きがあります。

 日本共産党は、教育費全体を無償化する立場から、私立高校、さらに各種学校も含めて無償化の方向に踏み出すべきだと主張しています。同時に無償化以前にも、私立高校学費の大幅負担減のための「授業料直接助成制度」(入学金、施設整備費も対象)を創設し、年収500万円未満の世帯は全額助成、800万円以下の世帯は半額助成とする提案をしています。

 また、「インターナショナルスクール等に通う生徒が教育から排除されない公的支援」を提言しています。

 憲法は国民に「ひとしく教育を受ける権利」(第26条)を保障し、教育基本法も「経済的地位などによって差別されない」とし、子どもの権利条約は中等教育について「例えば無償教育の導入のような適当な措置をとる」としています。高校無償化の漸進的導入をうたった国際人権規約の条項の批准を留保しているのは160カ国中、日本とマダガスカル2カ国だけです。

 高校の無償化は国際的流れとなっており、早く無償化に踏み出すべきです。(平)

 〔2009・11・11(水)〕


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