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2009年11月26日(木)「しんぶん赤旗」

COP15 合意めざす

米印首脳 関係拡大へ声明


 【ワシントン=小林俊哉】オバマ米大統領は24日、インドのシン首相とホワイトハウスで会談し、「世界の平和と安定に米印関係が不可欠」として両国関係の拡大を目指す共同声明を発表しました。両氏はまた、12月にコペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)に向け、「包括的な合意」をめざす意思を強調。貿易、投資の拡大や両国の原子力協力協定の完全実施などで合意しました。

 オバマ氏は政権初の国賓として首相夫妻をホワイトハウスに招きました。共同記者会見で、オバマ氏は両国関係は民主主義など「共通の価値観」に基づくものだとのべ、「21世紀を形づけるようなパートナーシップ」を構築したいと強調。シン首相も「両国関係の重要性を再確認し、戦略的パートナーシップを強める次のステップについて合意した」と述べました。オバマ氏は来年、インドを訪問します。

 両氏は、ブッシュ前政権時代に発効した、インドに米国からの民生用核燃料や技術移転を認める両国の原子力協力協定の完全実施で合意。インドは核不拡散条約(NPT)に未加盟なだけに、批判もあります。一方でシン首相は、オバマ氏が掲げる「核兵器のない世界」構想に支持を表明し、来年に米国で行われる核不拡散問題首脳会議に参加を表明しました。

 シン首相はまた、米国のクリーン・エネルギー技術の移転に期待を表明しました。

 アフガニスタン問題では、オバマ氏が、インドの対アフガン民生支援に謝意を表明。一方で、インドとの紛争を抱えるパキスタンが、米国からの軍事援助を対インド向けに転用しているとのインド側の懸念についてオバマ氏は、「インドとパキスタンの間には、歴史的な紛争がある」と指摘。「米国は、この問題を外から解決するような立場にない」としながらも、印パ両国の信頼醸成に期待を示しました。



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