2009年11月28日(土)「しんぶん赤旗」
事業仕分けの三つの問題点
10中総結語 志位委員長が指摘
日本共産党の志位和夫委員長は27日、第10回中央委員会総会での結語のなかで、鳩山政権がすすめた来年度予算案に関する「事業仕分け」について、「三つの問題点がある」と指摘しました。
第一は、「本当に削られるべきムダ遣いが温存されている」という問題です。志位氏は、大型公共事業では「スーパー中枢港湾」や東京外郭環状道路などが温存されたこと、軍事費についてもヘリ空母や米軍への「思いやり予算」などにメスが入らなかったことを指摘しました。
第二は、「削ってはならない暮らしにかかわる大事なものが乱暴な形で切られようとしている」ことです。志位氏は、医療や保育などとともに、科学・技術の基礎研究にかかわるものが最たるものだと指摘。9大学の学長が科学技術の研究は“短期的な効率主義”でみるべきではないと批判したことも紹介し、「“短期的な効率主義”で本来削ってはならないものに縮減のメスをいれることは言語道断のやり方だ」とのべました。
第三は、仕分け人のなかに小泉「構造改革」を推進してきた人物が含まれていることです。やり方も時間を区切り、乱暴なものでした。
志位氏は、「ムダ遣いにメスが入ったものもあるだろうが、いろんな問題を含みながら進んでいることもみて、適切な方向への是正を強く求めていきたい」とのべました。