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2009年11月28日(土)「しんぶん赤旗」

温室ガス削減 相次ぐ具体的提案

アマゾンの森林守れ

最大の温暖化防止装置

周辺国会合


 12月7日からコペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)を前に、各国から温室効果ガス排出削減の目標の発表や具体的提案が相次いでいます。排出量で世界1、2位の中国と米国の目標提示は一段と国際交渉の進展に弾みをつけそうです。今月半ば以降では、京都議定書で削減義務を負っていないブラジルや韓国も独自の削減目標を明らかにしました。環境相レベルで予定されていたCOP15に65カ国を超える国家・政府首脳の参加も確実になっています。


 ブラジル北西部のマナウスで26日、アマゾン熱帯雨林周辺国の首脳会合が開かれ森林保全のために国際的努力を強めるよう求める共同宣言を発表しました。宣言は、COP15で、森林の持続可能な保全と管理、活用について議論し、合意文書に明記するよう求めています。

 アマゾンは、温暖化ガスの大部分を占める二酸化炭素(CO2)を大量に吸収することから、「世界最大の温暖化防止装置」と呼ばれています。

 COP15を前にアマゾン周辺国が共同の立場を確認するために、ブラジルのルラ大統領が首脳会合を提案。同大統領のほか、仏領ギアナの元首として出席したフランスのサルコジ大統領など9カ国の代表が参加しました。

 宣言は、アマゾンの熱帯雨林が「生命を維持し、文化と生物の多様性を保持する役割を果たしている」と強調。こうした役割が、地球温暖化の影響で失われる恐れがあると指摘し、対策を急ぐよう求めました。

 ブラジル政府は2007年に「アマゾン保護・保全基金」を設立し、各国に協力を呼びかけています。これまでにノルウェーが15年までに10億ドルを拠出すると表明。日本、スウェーデン、ドイツ、韓国、スイスが拠出する意向を明らかにしています。



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