2009年12月5日(土)「しんぶん赤旗」
基地負担軽減・安保の是非議論を
沖縄 志位委員長、嘉手納町長と懇談
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全国革新懇などが開くシンポジウム「いま沖縄の米軍基地問題を考える」(5日、宜野湾市)に向けて沖縄入りした日本共産党の志位和夫委員長は4日夜、町面積の83%を米軍基地が占める同県嘉手納町の役場で宮城篤実町長と懇談しました。
志位氏は同町が11月7日の町民大会で米軍普天間基地の嘉手納統合案に「断固反対」を表明したことに連帯と敬意を示したいと述べました。宮城町長は「党首でここにこられたのは共産党だけ。うれしく思います」と応じました。
志位氏と宮城町長が前回会談したのは1996年7月。宮城氏は、そこから13年間、基地被害の実態は変わっていないどころかひどくなっていると述べ、騒音、悪臭、事故などの実態を詳しく説明。米軍の事件・事故問題で、町議会はこの5年間で臨時会を44回も開かざるをえなかったと話しました。その中でとくに、同基地周辺の広大な訓練空域がある限り、国内外からさまざまな米軍機が飛来すると訴えました。
志位氏は「かつて米国防総省も『アブノーマル』(異常)と言った基地が、いよいよ強化されている。空域の返還もふくめて、縮小・撤去に力を尽くしたい」と表明しました。
町長は「来年は安保改定50年。この節目のときに、わが国の安全について、全国民が真剣に議論する必要がある。地位協定をちょこちょこっといじっても問題の解決にはならない。安保条約の是非に関する新たな議論を国会の中で巻き起こしてほしい」と話しました。
志位氏は「大賛成です。そういう議論をやるとともに、安保廃棄以前にも負担軽減のために力を尽くしたい」と決意を表明。いまでもひどい基地被害の上に町民の負担を増やす「嘉手納統合案は正気のさたではない」と述べ、「絶対反対という町の立場は当然であり、私たちも連帯してたたかいたい」と話すと、宮城町長は「心強い限りです」と応じました。