2009年12月8日(火)「しんぶん赤旗」
食料主権・価格保障を
6党農政討論会 紙議員が主張
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日本共産党の紙智子参院議員(党国会議員団農水部会長)は7日、東京都内で開かれた共同通信社が主催した6党農政討論会に参加し、食料自給率向上と農業の崩壊を食い止めるためには、生産費にみあう生産者保障に思い切って踏み出すように主張しました。
紙氏は、日本共産党が昨年3月に「農業再生プラン」をまとめ、各地で懇談やシンポジウムをおこなってきたことを紹介。カロリーベースで4割の食料自給率を早期に50%以上に引き上げるため、米をはじめ農畜産物の価格保障を中心にして環境の役割も考慮した所得補償をくみあわせ、「安心して生産に励めるようにしなければならない」とのべました。
汚染米事件や穀物価格高騰、飢餓人口が10億人以上となっていることを指摘し、輸入自由化の押し付けでなく各国の農業生産を優先する「食料主権」の確立こそ必要であり、WTO(世界貿易機関)改定に積極的に行動すべきだと主張しました。各党とも農業再生の必要性はのべたものの、輸入規制にふれませんでした。
また紙氏は、来年度から実施を目指す政府の「戸別所得補償」案については、労賃補償が8割にとどまっているため「他産業並みの労賃で10割補償とすべきだ」と求めました。生産者米価暴落、水田転作助成金削減、米の生産条件が不利な地域の問題については、「地域の実情をよく聞き対策をとるべきだ」と紙氏らが指摘。民主党代表で出席した農水省の山田正彦副大臣は「もう一度よく(地域の)考えを聞かせてもらいたい」とのべました。