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2009年12月21日(月)「しんぶん赤旗」

COP15

「第一歩」「前進願う」

各国首脳らが表明


 コペンハーゲンで開かれた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が19日、「コペンハーゲン合意」に「留意する」との決議を採択したことについて、各国首脳らはさまざまな反応を寄せています。

 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は「最終的にわれわれは決議を採択した。『コペンハーゲン合意』は、すべての人の希望が全部入ったものではないだろうが、これは重要な第一歩だ」と強調しました。

 同条約のデブア事務局長は「合意は、基本的には、気候変動への長い挑戦に対応するための材料だが、明確な法的期間はない。(来年COP16が開かれる)メキシコまでにしなければならないことがたくさんあるということだ」と次回会合への課題を示しました。

 温暖化防止対策で世界のリーダーを自認する欧州連合(EU)の議長国スウェーデンのラインフェルト首相は、「気候変動の脅威に対応できるものではないが、ここからつくりあげなければならない出発点だ」と強調。「決議は私にとっては問題の多いものだ」と述べたドイツのメルケル首相は、「私たちは一歩前進したが、さらなる前進を願う」と表明しました。

 一方、「合意」をまとめるうえで主導的な役割を果たした米中両国は積極的に評価。オバマ米大統領は「歴史上初めて、世界のすべての主要国が、気候変動の脅威に対し行動する責任を受け入れる交渉の席に着いた」と決議を評価しました。

 中国の楊潔篪(ようけつち)外相も「会議は重要で積極的な成果を挙げた」と発言。その上で、「中国に過剰な要求をし、義務的な削減目標を受け入れるよう圧力をかけ、中国の自主的行動に国際査察を求め、自主的指標を先進国による資金・技術援助と結び付けようとした人たちがいた」と非難しました。

 地球温暖化の影響を大きく受けるインド洋の島しょ国モルディブのナシード大統領は、「完全な合意文書ではないが、拘束力があり、地球を救う文書になるだろうと理解している」と前向きに受け止めています。

 途上国を結集する77カ国グループの代表として発言したスーダンの責任者は、「アフリカに自殺の協定を結ばせるものだ」と合意を批判。しかし途上国の大半は「合意」に賛意を表明しました。

 ベネズエラのチャベス大統領は「覇権モデルだ。だから米国は、資金援助が重要であるかのような怪しげな提案を出した」と米国を非難。ボリビアのモラレス大統領も「オバマ米大統領は、京都議定書の義務を果たすべきだ。殺人ではなく、命を救うために金を使うべきだ」と述べ、「合意」に反対の立場をとりました。



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